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建築学生による模型復元
「失われた街~建築学生による模型復元プロジェクト」

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新しい街をつくることは「昨日よりも明るい」未来を考える行為である。これからはじまる多くの復興事業についても、明るい未来を導くものでありたい。だからこそ、新しい街を考えるより先に、私たちが失ったものについて、理解しておかなければならないと思った。そして、その理解を「共有」しておかなければならないと思った。2011年3月11日の午後、わずかな時間の内に私たちが失ったものは、とても「多く」、そして「多様」だ。すべてが失われた被災地に立っても、ただ言葉を失う状況の中で、それを理解し、共有し、復興へ向けた真の言葉を取り戻すために、模型を作ろうと思った。前を向くために、一度時間を巻き戻し、街を復元する。そしてそれらがすべて失われてしまったことを今一度、理解する。時間がかかってもいい。これは治癒のプロセスだ。人々の復興はそこからしかはじまらないと思う。
(槻橋修『JA 82 Toward a New Cityscape 日本の都市空間 2011 若手建築家による50の提案』, 2011年7月発行, 新建築社)
2011年3月25日、神戸大学の卒業式後のゼミ送別会の席における学生とのディスカッションの中からこのプロジェクトは誕生しました。以後、神戸大学槻橋研究室とティーハウス建築設計事務所が協働でこのプロジェクトの実現可能性についての検討が行われました。それは私たち自身が震災について、被災地について知るプロセスでもありました。
【検討内容】
  • 東日本大震災にともなう大津波被害の浸水区域、被害状況について→[「失われた街」ピクセルマップ]
  • 模型化する際に必要な情報について
  • 復元模型の縮尺・大きさについて →[「失われた街」復元模型・仕様]
  • 被災地での受け入れ可能性について(現地でのインタビュー等)
企画・監修
槻橋修+神戸大学槻橋研究室
協力
東日本大震災における建築家による復興支援ネットワーク
アーキエイド)/気仙沼みらい計画/ティーハウス建築設計事務所
東日本大震災復興支援「失われた街」—LOST HOMES—模型復元プロジェクト